第10回「ちょっとくらい出してくれても」
テレビやCMに「ちょっとくらい出してくれても・・・」について書きます。
レッスンを始めたばかりの人が、テレビのエキストラやテレビCM(企業コマーシャル)などの端役に「ちょっとくらい出してくれても良いのに・・・」とおっしゃる方がいます。
CMの場合ならスポンサーであるクライアントとご本人が相当親しい仲で、クライアントから指名でもない限り特別に出演をする事は、難しいでしょう。
なぜなら、「じゃ、ちょっとだけですよ」って出演させて、そのCMのグレードが落ちた作品になれば、二度と依頼はありません。
CMを一本撮るにもスタッフや関係者は仕事として、生活を掛けて必死に撮影しています。家族を守るため、次の仕事に繋げるために戦ってます。
皆さんの仕事と同じです。
ですから「少しくらい」は無いんです。
その為に、当社の様な事務所に細かいキャラクターや演技力まで指定して依頼が来るのです。
では、どうすれば出演できるのか。一番大事なのは事務所との信頼関係を築くことです。事務所は会社の看板を背負って(責任を持って)推薦します。信頼が持てないタレントはキャラクターが合っていても残念ながら出せない。無理して出して現場で問題が起これば今後、その制作会社から当社への仕事は無くなります。一人のために所属タレント全員が迷惑をこうむることになるからです。
次に大事な事は、技術によって幅広いキャラクターを演じられる演技力です。幅広いキャラクターは仕事の幅を広げ、出演のチャンスも広がります。
焦らず一つ一つ確実に身につけることが一番の早道です。
今日は、このへんで終わります。次回は、「出演の為のオーディションについて」を、お話します。
2019年4月1日